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考えたことや、スピリチュアルな体験など(随時更新)
 

現代のスピリチュアル・ヒーリングとは個人意識の祝祭儀式

 
現在のスピリチュアル・ヒーリングには、自己啓発的な側面がもちろん厳然としてあります。それは心理セラピーを通じてトラウマを癒し、結果として未来への布石となる希望を秘めているものです。しかしながら同時に、古代から受け継がれてきた魔法的・魔術的・秘儀的な要素をも含んでいることは外せません。そのあたりが不思議で魅了される部分でもあり、だからこそ現代を生きる我々の感覚には違和感なり、反発なりをどうしても覚えるところでもあるのでしょう。
 
「ハレ」と「ケ」という言葉をお聞きになられたことがあるかと思います。簡単に言えば非日常と日常という区分けなのですが、ヒーリング体験は「ケ」である日常を守るための「ハレ」の役割にあたります。普段どうしてもたまってしまう感情の澱を、非日常的な祝祭意識を味わう機会を「個人的に設ける」ことで発散させることが、主な目的となります。
 
そしてさらにその行為は自分自身のコアにある大切なもののために自ら引き受ける、神聖なイニシエーション(成長儀式)としての機能をも果たします。そこが集合的な意識の調整目的で行われる土着的な「お祭り」と一線を画すところであり、密教的なピンポイントさで個人的な心の悩みに対し、特別な価値を発揮するものなのではないかと私は考えています。
 
人は、仲間内での温かみに慰められる面をもちろん持っています。しかし同時に集団意識ばかりではなく、個性を謳歌する自由をも熱望する生き物です。そしてそんな個人性を救うためのフォーマットとして、異論がありながらも敢えて、心ある人々がこの過去からの系譜をスピリチュアル・ヒーリングというスタイルにまとめ、活用してきたのでしょう。もちろん完璧ではありませんが、そこには確実に光が存在しているのです。
 
心の問題…それは形而上的なものでもあって、普段はなかなかじっくりと考える時間がないことがしばしばなのです。セッションをきっかけとして、ぜひ意識的に取り組むことが大切です。偏見に負けず勉強し続けることです。それは時に大変辛いこともあるけれど、本当に魂を充足させ個人性を守るものなのです。
 
スピリチュアルな世界観にご興味のある皆様にとって、何かしらのご参考になれば幸いです。