堀井和子さん
堀井和子さんの世界は、独特で他の追随を許さない個性を持っていると思います。代表的なのはパンの作り方でしょう。世の中、これが正解というレシピなどもちろんありませんが、堀井さんのパンはてらいがなく、素朴さとスタイリッシュな美しさが無理なく共存しています。バゲットより、イタリアのパンの原型に近いようです。
私も学生時代から焼き続けています。ホームベーカリーにこねを任せたり、ちょっと手抜きしたりしながらも、やっぱり堀井さんのレシピに従うのが一番だと反省も込めて本を眺めています。スタイリングも素敵すぎて…
美味しいパンが食べたいから、というのももちろんあります。お店のパンを買ってくることだって多いです。でも、堀井さんのレシピでのパン作りは、一種の美的体験になるのです。これは作ってみればおわかりになると思います。気持ちがしゃんとして、それに少しだけ、非日常を味わうことができるような気がします…
あまりにパンがチャーミングなので、美味しいバターや季節のジャム、紅茶、合わせてみたい気の利いた一品料理など、興味も広がってゆきます。紅茶以外は手作りできますし、そんな心の贅沢を味わえるのは最高にいい気分。それに紅茶だって、別に高価なものでなくても、沸かしたてのお湯で気合いを込めて淹れれば最高に美味しくなりますから…これも茶道の一種ですね。
堀井さんが紹介してくれた世界をうっとりと味わう喜びは、ファンの方に共通する想いかもしれません。それはまるで少女の永遠の夢のよう。あなたもご一緒にいかがですか？もうご存知なら、とっくにお仲間ですね！
同じく、２代目です。堀井さんらしくてこれが一番好き