なかしましほさん
オーガニックでヘルシーなお菓子が作りたい。そんな思いを満たしてくれたのがなかしまさんのレシピでした。大ヒットした「もっちりシフォンさっくりクッキーどっしりケーキ」という本を見つけたときは、自分が求めていたのはコレだ!と興奮したものでした。
なかしまさんの基本レシピの特徴は、バターや生クリームを使わないからこその味。初めて味わう菜種油の風味にも感動しました。さっと気軽に作れるけど、きちんと満足のいく素敵なお菓子。とっても助かりました。
プラントベース素材などで代用してヘルシーでも、シンプルに欠落感を感じるのは「本物に寄せようとばかりしている」意識が立っちゃっている時だと思うんです。自分で適当に作ってみたのはそんな味でした。もしくは、マクロビのお店をお手本にしてしまい、手間もお金もかかり過ぎて続かないとかね。そんな時、自分は何をしてるんだろう?これならシンプルに焼き芋でも食べた方が日常的に納得いくわ、と悲しくなったものでした。素材を殺し過ぎちゃってる罪悪感が、なかなかに苦しい…
なかしまさんが、お洒落心も楽しみも犠牲にすることなく提示してくれた「ごはんのように食べられるおやつ」というコンセプトは、私たちをある種の解放に導いたのではないかなと思います。本当にリラックスして、ティータイムを楽しめるなんて素晴らしいです。職場に持っていくのもウキウキしますよね。太るかなあ、身体に悪いかなあ、と心配しながら食べるホンモノの味は、それはそれで時折りうれしい人生のスパイスだとはのんきに思うのですが…アレルギーなどのため、こういったレシピを切実に必要としている方のことを考えると「ヘルシーレシピの開発は崇高な偉業だ」ということにも気づくのでした。
思い出の一冊。こちらはなんと3代目!自分が汚しやすいのでしょうか?